悪路をものともしなかった...
VWビートルのカード
Volkswagenフォルクスワーゲンのビートルほど
世界中の人たちに愛されたクルマはないでしょう。
僕が初めてビートルのステアリングを握ったのは、確か1959年頃。
最高速は110〜120km/hくらいだったと思いますし、
加速も大したことはありませんでした。
でも、ボディはガチッとしていて、まさに堅牢そのものでしたし、
悪路を走り抜けるフットワークも見事なものでした。
僕はビートルでラリーに出たことはありませんが、
兄がヤナセ・チームの一員としてエントリーし、優勝しています。
スピードは遅いのですが、
ラリーコースのほとんどがデコボコ道……、
そんな当時のラリーでは、
悪路をものともしないビートルのタフさとフットワークは、
絶対的な強みを発揮した、ということです。
ビートルはそんなタフさとともに、
その姿もまた多くの人たちに愛されました。
どんな背景にでも自然に溶け込んでしまう姿は、
まるで魔法を見ているようでした。
今日ご紹介するカードからも、
そんなビートルの一面が感じ取れると思います。
僕もガールフレンドを誘ってよく海に行ったものです。
湘南の逗子の近くに、ちょうどこんな感じの「秘密の場所」がありました。
父子が模型の船で遊んでいますが、
森の中の小川か池か……ここも秘密の場所っぽいですね。
リアエンジン、リア駆動で、接地性の優れたサスペンションを持つビートルは、
雪道の走破能力も超一級品でした。
ビートル・カブリオレは、例えば一流ホテルのファサードで、
メルセデスやジャガーと並べて置かれるほどの存在でした。
ポルシェがビートルから生まれたことはご存じですよね?
初期のポルシェを「ビタミン剤を飲み過ぎたビートル!」と
言った人がいるということですが、名言だと思います。
水辺の絵が目立ちますが、
ビートルには、並みのクルマでは踏み入れないようなところにまで踏み入れる能力がありました。
豪壮なお屋敷の門の前に佇むビートル……
こんな背景にもビートルは自然に馴染んでしまうのです。
では、また。

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1940年東京生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。文化的側面からクルマを斬る自動車評論家。輸入車がレアだった45年以上前に、「旅行に行くから」と言って借りた、父のノーマルのベンツでラリーに出場し、優勝したという、やんちゃな過去も。




