力強く前進を続けるジャガー......
XKクーペ・Portfolio
世界同時不況の影響で、高級車が売れていません。
今回、ご紹介するJAGUARジャガーも同じです。
とくにジャガー(ランドローバーも)は、
フォード傘下からインドの財閥「タタ」傘下に……といった経緯もあって、
ユーザーも状況を見守っているのかもしれません。
しかし、そんな中でも、ジャガーは力強く前進し続けています。
ジャガーには潜在的ファンはかなり多くいるはずです。
ジャガーには素晴らしい物語もあるし、
プレミアムブランドとしての輝きもあるし、
クルマそのものも魅力的です。
ジャガーは、会社の存続が危ぶまれたようなこともありました。
品質問題やサービスのの問題、
あるいは、フォード傘下での商品開発の失敗……、
いろいろあって、その度にジャガーファンを心配させてきました。
ジャガーが好きでも、クルマに魅力を感じても、手を出し切れない、
といったことも、
つまりは、そうした背景あってのことだと思います。
そんなジャガーが新しいXKシリーズをデビューさせました。
「CONRAD TOKYO」の前に佇む、
XK PORTFOLIO COUPE……いい雰囲気です。
(撮影・岡崎宏司)
内外観的にはマイナーチェンジといったレベルのリファインですが、
それでも、ひと目見て、全体的な品質感はグンと上がっていますし、
モダンさという点でも大きく進化しています。
しかし、いちばん注目すべきはエンジンです。
XKに積まれるV8エンジンが、12年ぶりに完全新開発されたのです。
排気量も5Lに引き上げられ、
最新の技術が詰め込まれたハイテク・エンジンは、
素晴らしい性能とフィールを発揮します。
NAエンジンは385ps、515Nmを、
スーパーチャージド・エンジンは510ps、625Nmを引き出しますが、
単にパワフルということだけでなく、
スムースさ、レスポンス、音……すべてにおいて一級品です。
ほれぼれするようなエンジンなのです。
トランスミッションは6速ATが組みあわされますが、
変速は滑らかで速い……と、これまた魅力的な仕上がりです。
XKのハンドリングはすでに定評がありますが、
新しいXKの身のこなしは、さらに磨きがかかっています。
今日は、「XKクーペ・Portfolio」をご紹介します。
ご覧下さい。
こうした華やかな場所に馴染むのは、高級車のもっとも重要な条件のひとつです。
この写真ではふつうっぽく見えるかもしれませんが、メーターパネルもなかなかモダンです。
7インチのタッチスクリーンは直感的な操作ができます。
ドアハンドル、パワーシートのコントロールです。
LEDが組み込まれたテールランプはXKの後ろ姿にモダンな印象をもたらしています。
バンパー部分は新しくデザインされています。
フロントエンドの表情も精悍です。シンプルですがスポーティだし、力強さを感じさせます。
トランスミッション操作のインターフェースには、
XF系と同じダイヤル式シフトセレクターを採用しています。
これで、コクピットの印象もグンとモダンなものになっています。
コートやジャケット、バッグ、プレゼントを置くのに最適なスペースです。
タイヤは20インチのピレリ PーZEROを履いていましたが、乗り心地は快適でした。
「猫足」といわれた、かつてのようなソフトなフットワークではありませんが、
気持ち良く引き締まっています。
ステアリングホイール中央のジャガー・エンブレムも、以前より質感が上がっているような気がします。
では、また明日。

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1940年東京生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。文化的側面からクルマを斬る自動車評論家。輸入車がレアだった45年以上前に、「旅行に行くから」と言って借りた、父のノーマルのベンツでラリーに出場し、優勝したという、やんちゃな過去も。




