サソリのマークを纏った......フィアット500アバルト
「フィアット500アバルト」……
サソリのマークを纏ったホットなクルマの日本上陸は久しぶりです。
アバルトがレース活動を通じて名声を高めたのは、
1950年代から60年代にかけてのことですが、
その後はフィアット傘下に入り、
モータースポーツ部門を担当していたのは知っての通りです。
レースの歴史に輝かしい足跡を残すアバルトの名を、
埋もれさせておくのはもったいないと思っていた人も少なくないはずですが、
昨年、新型フィアット500をベースにしたアバルト・モデルが復活。
長いブランクがあったにも関わらず、人気は上々のようです。
「さすがアバルト!」……といったところです。
写真でもお分かりのように、
アバルト仕様の装いは文句なしのカッコよさです。
若々しくて、ヤンチャで、速そうです!
アバルトルックで装ったフィアット500……小さいけれど存在感抜群です。
(撮影・岡崎宏司)
キャビンに入ると、そんな印象はさらに加速します。
外装も内装も、見ているだけで楽しい気分になります。
「速そう」なのは見てくれだけではなく、実際にも速いです。
1.4Lのターボ・エンジンは135ps/18.4kgmですが、
ウェイトが軽いので、十分な速さを引き出します。
でも、速いけれど、走りっぷりはとくにヤンチャではありません。
最新のターボエンジンは低速でも十分な力を発揮してくれるからです。
トランスミッションは5MTですが、これはお勧めです。
クラッチ操作も楽だし、運転していてとても楽しいからです。
ボディもしっかりしているし、ブレーキもしっかりしているし、
ワインディングロードでも思いっきり楽しめます。
乗り心地だって、硬めだけど粗さはありません。
こんな楽しいクルマ、若い人だけに乗せておくのはもったいない。
たとえば、メルセデス・ベンツのEやS、BMWの5や7あたりと、
ガレージに並べておくのもすごくいい感じだと思います。
ストレスが溜まったときなど、こいつで1時間くらい走ってくれば、
そうとうスッキリするはずです。
そんな意味でも「要チェック!」の1台だと報告しておきます。
チャーミングなフィアット500ですが、アバルトになると表情は一変、こんなに精悍になります。
白いボディに赤のドアミラー……効いてます!
ヤンチャ度、お洒落度が一気に押し上げられています。
トリムもお洒落です。こんなに大胆な色づかいを嫌味なくこなしているのは、
やはりセンスの問題なんでしょうね。
アバルトの創設者である「カルロ・アバルト」の誕生日の星座から、
「サソリ」のエンブレムは生まれたということです。
小さいくせに後ろ姿もグラマラスです。
試乗の途中に立ち寄ったレストランの窓越しに、駐車したアバルトを撮ったものです。
赤のミラー、ほんとうに効いてますね!
フィアット500アバルト……一見の価値ありです。
では、また。




1940年東京生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。文化的側面からクルマを斬る自動車評論家。輸入車がレアだった45年以上前に、「旅行に行くから」と言って借りた、父のノーマルのベンツでラリーに出場し、優勝したという、やんちゃな過去も。




