日産フーガ
先代フーガの存在感は希薄でした。
事実上、日産のフラッグシップであることを考えると、
ちょっと寂しいものがありました。
でも、新型フーガには、十分な存在感もインパクトもあります。
ロングフード、強く張り出した(とくにフロント)フェンダー、
短いフロントオーバーハングとFRらしいプロポーション、
……かなりダイナミックだし、スポーティです。
FRらしいスポーティでダイナミックなプロポーションです。
先代モデルより存在感は大幅にアップしています。
(撮影・岡崎宏司)
ヘッドライトもアディショナル・ライトも、もっと斬新で精度感の高いデザインがほしいところです。
ちょっと残念なのは、
ライト類のデザインに目を引かれるような斬新さがなく、
それが、フーガのモダンなイメージを弱めている点です。
今や、ライト類は、
クルマのイメージを大きく左右するポイントのひとつです。
マイナーチェンジなどでの進化を期待しましょう。
こうした背景の前に置くと、もう一つモダンなイメージがほしくなります。
インテリアは「日本発のデザイン」をアピールしていますが、
主戦場になる輸出市場ではウケるかもしれません。
でも、日本市場では好き嫌いがはっきり出そうな気がします。
基本バリエーションは250GTと370GTの2モデルですが、
車格感から見ても、中身的に見ても、僕のオススメは370GTです。
250GTは走り味、乗り味ともに、
いろいろ物足りなさを感じるところがあります。
インテリアには日本的な要素が積極的に採り入れられています。
個性的ではありますが、好みは分かれるでしょう。
メーター類はオーソドックスな、きれいなデザインです。
センターコンソールとナビモニターです。
ドアトリムにも、歌舞伎の「隈取り」をモチーフにしたデザインが採り入れられています。
でも、370GTはエンジンもパワフルだし、
20インチのポテンザを履きこなしているのも嬉しいところです。
20インチのポテンザを履いた黒の370GT……迫力があります。
もちろん、走りにも迫力があります。
乗り心地は硬めですが、粗さのないもので、
スポーティな身のこなしと、乗り味を楽しませてくれます。
250GTの乗り味、走り味には、
全体に、粗さや線の細さといったものを感じますが、
370GTのそれには、骨太感と厚み感を感じます。
北米をはじめとした輸出市場での販売は、
370GTが中心になるはずですから、
とりあえず、開発面でも370GTにより多くの力が注がれた……
といったことなのかもしれません。
では、また。

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1940年東京生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。文化的側面からクルマを斬る自動車評論家。輸入車がレアだった45年以上前に、「旅行に行くから」と言って借りた、父のノーマルのベンツでラリーに出場し、優勝したという、やんちゃな過去も。




